模倣犯
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2001/03
- メディア: 単行本
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こんなに人の内面をスマートに描かれると辛い。
人間の混沌とした精神世界を書きながらも、その先に人間の可能性をちらっと書けるバランス感覚。見事だと思いました。
ストーリーとは関係ないところで、感想がひとつ。
人はそれぞれ、自分の王国をもっていて、そこの支配者である。
その国を、どの国と同盟させるか、どの国と戦うか、どのような規模にするか。
それらを決めるのは、王様。
という比喩が作中に出てくる。
この比喩にちょっとしっくりくるものを感じた。
さぁ、コウジ王国はどこに向おうとしているのか。
どんな王国になるのか。
王様は今悩んでいます。