和民へいってきます

青年社長〈上〉 (角川文庫)
高杉 良
角川書店
売り上げランキング: 9447
おすすめ度の平均: 4.0
2 読みたいならまずは上巻だけを
3 起業家とは?リーダーシップとは?
2 内容はまあまあだが、文章がくさすぎ
2 読みやすい文章ではある
1 小説の質とこの社長の事


上下巻を一気読み。

仕事において、自分は何が出来るのか。考えさせられた。

渡邉美樹社長の話は、置いておこう。どこでも読めるし、賛否あるだろうから。

この本を読んで注目したのは、ワタミフーズのFC(フランチャイズ)に加盟してくる人達と、創業期からある程度大きくなるまでを乗り切った人たちの人間模様だ。

出てくる人たちの人生の一瞬が、ワタミフーズという舞台で交差する。

例えば、人望はあるのだが、金銭の管理が出来ない宅配お好み焼き屋の店長。


?電話がつながらなくて社長が行ってみると、従業員が独りもいない。
?受話器は外れている。
?渡邉社長が受話器を戻すと、電話が鳴り出し応答すると注文の電話。
?そこに、店長が配達から戻り、入った注文を自分で焼いて、おもむろに受話器を外してから宅配に出かける。

出来の悪いコントのようなこの店長。
結局、ワタミフーズとの縁は無くなる。


または、創業期からのメンバーの二人を同時に役員から外す話。

この二人の末路が好対照。
1人はワタミフーズに残り、もう1人は退職した上で、同業他社を立ち上げる。



これらのストーリーに負けず劣らずな人間模様が、ちりばめられている。


しかし、amazonのレビューにも色々経験談含め出てくるが、企業とはこういうものだよね。程度の高低こそあれこういうものだと思う。

つまりは、ヒエラルキーが必ず出来る。
能力なのか、収入なのか、権力なのか、チャンスなのか。

組織というものに共通するのかもしれないけど。

ひいては、人間に共通するのかもしれないけど。

今まで、これが嫌だった。
でも、これを俺は最近受け入れつつある。
自分が、ヒエラルキーのどこにいるのかを決定するのだし、その位置は絶対に固定されていない。


作中で、渡邉美樹社長が言う

“人間が生まれたら、人間をより良い者にする為に生きている。”


この目的を持つと、とどのつまり弱肉強食で行くしかない。


弱きを助ける為には、強くなくてはならないのだ。

何よりも、これだけの結果を残している渡邉美樹社長と同じ土俵に立てる位、自分との戦いに勝ちたいと思った。


この本が書かれたのは、10年前。

現状を視察する為、これより和民へいって参ります(笑)