良い本

非属の才能 (光文社新書 328)
山田 玲司
光文社
売り上げランキング: 53093
おすすめ度の平均: 3.5
3 耳にたこ
2 イマイチ・・・
2 内容が薄すぎ 漫画で勝負して欲しい
5 何ものにも属さないという所属。
5 なんだかこの世界に馴染めないなあと思っている君に捧ぐ


早い話が、既存の価値基準に縛られるな、自らの価値観を見つけることを至上命題とせよ。


という本。


しかし、面白かった。

自分の事を、”非属”の人だと思っていたのだが、相当“属”している人間だった。
目が覚める思い。


20数年間、キリスト教系組織に“属”していた自分にとっては、現代の消費に基づき、利益追求を是とする現代社会が“非属”の社会だった。

そう、「だった」すでに過去形です。

この経済体制や、社会秩序からも“非属”でいる必要がある。

“属”していた組織から“非属”になる事は、並大抵の事ではない。
この本を読んだ“属”している人の何人が“非属”になれるのか。

自分で、考え、価値を判断し、その価値判断の基準を他人や、風潮に流されない。


わざわざこの本が売れた理由からも解るとおり、“非属”になるのは結構難しい、が、簡単だ。

完全に組織からドロップアウトする必要は無く、価値判断を自分でするのだ、という意識を徐々に呼び起こしていけば良いと思う。
この、価値判断が昨日書いた、己との戦争なのかもしれない。



「何気ない日常の中にも、人生の定置網が仕掛けられているという事実に・・・注意を払っておく。」



「配給待ちの長い列に並んでいるオスと、前人未到の山に分け入ってエサを探してくるオスの違いを彼女達は本能レベルで嗅ぎ分ける」