ニセモノ市場 in 杭州

雪がちらつく杭州

人の営みは、衣食住に要約される。

最低限の衣食住が満たされた後の物事に関する、価値の多寡はすべて相対的なものである。


こんな難しい事を考えていた訳ではありません。


本日夜、中国杭州の四つ星ホテルに宿を変えた私たち一行は、ホテルについているジムで軽く汗を流し、これまたホテルの中にあるサウナに向かいました。

サウナでは、一糸纏わぬ姿でベッドに横になり身体中をアカスリしてもらえます。
当然、男専用です。

そしてアカスリをしてくれるのは男性!!(色っぽい話を期待された方ごめんなさい。。)
力強くゴシゴシやってくれました。

真っ裸になることに抵抗はあったものの、首筋、胸、腕、お腹とこすられているうちに、少しづつ抵抗が薄れていくのが解ります。
そして、わきの下、わき腹を終えた頃、急所はスルーして太もも、ふくらはぎへ・・・
と思っていたら!!
急所を持ち上げ、急所の裏側までアカスリをするではありませんか!?!?!?!



男が、男の・・・。


しかも金額は日本円で2,000円位。中国にしては高いと言いながらも、マックでセットが400円位する事を考えたら決して高くはないと思います。


そんな経験をしたので、真っ先に書きました。


加えて昼間の出来事です。

デパートを2店舗調査しました。(日本でいう、マルイクラスと、三越クラス。)
日本のブランドは海外のブランドと比肩して人気を博していました。

高い!!日本よりも、高いのです。

icbや、23区、INDIVI。といった日本では一般的なブランドが、日本よりも高い価格で売られていて、それが人気なのです。
他のブランドよりも、店員の教育が行き届いていて、ディスプレイ方法も綺麗でした。

そんな感覚を持ったところで、ニセモノ市場へ。

デパートの数倍の人が買い物を楽しんでいました。
カルバンクラインのブリーフ。
ディーゼルのベルト。
ルイビトンの財布。
もちろん、ニセモノです。

これらを買いました。

買い物に同行してくれた中国人の友人が、値切ってくれるのですがこれが面白い。

予定調和、という言葉がぴったし。

当方「いくら?」
店員「2,000円。」
当方「じゃ、買わない。」
ここで2,3歩店の外に歩きかける、と店員が慌ててこう言う。
店員「待って!1000円。」
いきなり半額じゃねーかよ!!
と突っ込みました。最終的には、700円位に。。

僕は、一緒にいた中国人にこう言われました。

「四つ星ホテルに泊まっている人がこんなところで買い物するなんて面白い。」

と。

サウナの話も併せて、これが本物の格差です。


日本には甘っちょろい格差しかありません。日本の格差は自分の力で何とでもなります。

ここの格差は自分の力ではどうにもならない格差です。

ここの人達は、納得いかない不公平感があるからと言って、悲壮感が漂いません。
毎日15時間労働をして3万円の月給だからと言って人生を投げていません。

生きています。

安いご飯を食べ、寒い雨の中、ダッサイ服を着て、自転車を1時間こいで家に帰り、古いアパートで寝るのです。



美味しいご飯を食べ、カッコいい服を着て、良い立地で快適な住まいに住む。


誰でも望むモノだと思っていました。

しかし、それは間違いです。


誰でもでは無い。


衣食住が満足された状態というのは、人によって違うのです。

当たり前の事だけれども、見失っていました。


自分が望むのであれば、追い求めれば良い。

しかし、恵まれない人達に、哀れみを掛けるのはばかげた精神的行為です。


人の相対的評価など、何の価値も無い。


恵まれていないと思った人達に、哀れみをかける行為は、自分の価値観の押し付けでしかない。

他人を観察、評価する時に、衣食住が満たされているか否か以外の尺度は、決して持ち込まない事を心に決めました。



※注 今日のブログは、少しの恥ずかしい内容を含んでおり、いつ消去するか解りません。併せて、こんな貴重な経験をさせてくれた、中国人の友人達に感謝します。


☆中国で脳裏に焼きついた事の内訳☆

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