人間は考える葦である

面白かった。



人間って、明日の自分が今日の自分と同じである保証が無いから、色々こだわりが“必要”なんだろうなって思った。



今日はご飯が食べられているけれど、明日は食べられるか解らない。
だからその不安を消すために、自分の地所を増やし、増やすためには、戦いをし、又は保存食の開発をし、開発するために人を雇ったりして、明日の自分を保証したくなるんじゃないだろうか。




原点は、明日の自分が保証できない不安なのではなかろうか。




どうせ明日なんか見えないんだ、と思うと一見刹那的で醜いのかもしれない。




でも、その不安に勝つ為に、色々なこだわりに逃げ込むという選択肢を封印する。
神様が何かにこだわっているとは思えない。
あるがままなのだと思う。




俺は、人間として強くなりたいと思っている。
だから、この不安から逃げない事で、自分が強くいるつもりでいる。




この感覚は、つらい。





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