原作が小説の映画・・・

面白かったけど、原作を読んでいた人からしたら、物足りないかもね。
っていうか、小説って凄いなって思う。
小説って、自分の頭の中で自分の記憶や感情と結びついて、色々な既五感(造語、既視感や既聴感、既触感、既味感、既臭感)を起こしていくんだと思う。
それらを統合して、小説の中に自分を置いていく。
文字を追う毎に、そこに自分が居るようになる。

ま、こんな感覚になれる小説は少ないと思うけど。
小説版はちょっと前に読んだんだけれど、とっても面白い。
性愛って人それぞれ、人間の性愛の深さって意識せずにいればそのまま終わってしまうものだけど、桐野さんは突き詰めてるのかなって思った。今まで読んだ作品に共通するけれど、やっぱり生きているうえで性愛、えっち、セックスってウェイト大きいよな。
金、女、ギャンブル、よく言われる身を滅ぼす3要素。
この女、って部分は性愛って置き換えられるもんね。



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2 コメディタッチはしょうがないにしても・・・
5 この映画を観て、好きな俳優が増えました!
3 お茶の間 TVドラマ向け
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2 佐竹に魅力がない
OUT 上  講談社文庫 き 32-3
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5 女たちのフラストレーションが爆発する時
5 こえー
4 引きずり込まれる面白さと怖さ。そして余韻。
4 きもだめし
4 十年分お腹一杯になります。


桐野さんの小説に共通する感想だけど、人も死ななくていいし、犯人探しもしなくて良い。
普通に人間だけを書いてくれれば、それで良い。
いや、物語がつまらないんじゃなくて、ミステリーとして秀逸だと思うけど。
女子プロって・・・ってなめて掛かったけれど、面白かった。
やっぱり人物描写が面白い。
「やらなきゃ、やられる。」



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5 男より男らしく、女より美しい
4 女のビルディングス・ロマン
4 華と強さと
4 女子プロレス
2 殺人事件は不要でしょう



推理小説を書こうとしたんだろうナァ、って感じた作品。
「隣人愛」こんな関係って実在したら素晴らしいよな。
新宿に住みたくなってきた。





天使に見捨てられた夜 (講談社文庫)
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5 ヒューマニティ溢れるサスペンス
4 ストーリー、人物描写ともにプロの仕事でした。
4 ミロもただの女だった
3 再読して思ったこと
3 前作よりおもろい