エッセイ
作家的時評集2000-2007 (朝日文庫 た 51-1) (朝日文庫 た 51-1)
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おすすめ度の平均:
同時代を生きる喜び悪文のせいで
「言葉」へのこだわり
舌鋒するどい文庫オリジナルの散文集
半眼訥訥 (文春文庫)
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おすすめ度の平均:
漫才素顔の作者に触れられる貴重な本
笑わない人の笑えない理由
はじまりは大阪
コーナーぎりぎりに決まる普通の直球
んー、小説だけ書いていれば良いのになぁ、って感じました。
政治家や公務員、果ては国家までを憂いたり。
最近の古館伊知郎に通底する“軽さ”を感じます。
そして半眼訥訥の雑文集が1990年代のモノ、今回読んだ本が2000年代のもの。
20年近くの長期間に渡る著者の思考がまったく変わらない。
ぶれないという強さを感じるのではなく、進歩の無さを感じてしまいました。
20年の間に“諦観”を抱いたり、現実的な解決策を掲げるというような思考が感じられなかったのです。
一貫したぶれの無さも必要だと思いますが、その間に感じる揺れのようなものを認めてこそ深みとか強さとかを感じさせるのだと思います。
ずーっと憂いているだけじゃ、朝日新聞と一緒ですよ。