古典
新潮社
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10代の人に読んで欲しい本!!
生き方を考えさせられる本
方谷との出会い
「志」ある人生が放つ美
生き方を考えさせられる本。。
一言で言ってしまえば、簡単。
じっくりと読んだ。
人の生き方は、自分の生まれた家や、地方、時代等、自分の力ではどうしようもない条件に左右されている。
その中で、自分の生き方に方向性をつけ、それを全うすると言う事が主題だろう。
平成の今日、これらの如何ともし難い条件を極力クリアすべく政治や行政、経済、学問、そして個人は頑張っているのだと思う。
周囲の環境を嘆くのは言外として、これら動かし難い条件を受け入れつつ生きていくには十人十色の峠があり、それらの峠を越えていくには、大げさながら生死をかけるくらいの覚悟がいる。
この覚悟を持って、コツコツ生きていこうと思った。
情けない
選評も含めて
意外と女は傷つけあわない
さわやかなラストに拍手!
いわずと知れた、本年の芥川賞受賞作。
文芸春秋の3月号に全文掲載されていて、その選評と共に読みました。
自分のまったく理解の出来ない世界観。
しかし現実なのでしょう。
大卒後就職した会社でモラルハラスメントに遭い退職。その傷を癒すのに無為な日々を延々と送った29歳の女性。母親との二人暮し。現在の職業は工場の契約社員。月給は手取りで13万円少々。
無為に送った日々に対しての恐怖から、空いた時間を作らない為に複数のパートを掛け持ち。
無理して働き、そのつけは身体の不調と言う形で姿を表す。
無理している実感も無い、無為に過ごす時間に対しての恐怖が仕事に対してのモチベーションになっている。
こんな筋書きですが、一言。
どんな事に対しても、自由が保障され、建前上は個人の自由が最大限尊重される現代において、精神的な自由を勝ち得るのはむしろ難しくなっているのかもしれない。
人生にも、将棋でいう所の定跡が出来つつあるのかもしれない。
定跡というのは、先人がほとんどの手を打ち尽くした中から導き出された、最善の手だ。
その事実を疑うのは、相当の変人か天才かである。
定跡と、月並みなレールの敷かれた人生とはニュアンスが若干違って、定石というのは自分で選択しているところに精神をも縛ってしまう力があるのだと思う。
敷かれたレールの上を歩くには、第三者の精神との摩擦が生じるために、思考の隙間がある。
しかし、定石を打とうとすると、自分で自分の精神を縛ってしまうが故に、より窮屈な心になってしまうのではないか。
そんな事を考えさせられました。
ま、定石を少しは勉強したほうが良い俺が言うのもなんですがね。